無用の時間、舌は
何十分の一にも縮め奥深くしまってある
ねばい唾液をたっぷり用意して
おもしろい生きものが近づいてくるのをまつ
何十分の一にも縮め奥深くしまってある
ねばい唾液をたっぷり用意して
おもしろい生きものが近づいてくるのをまつ
奥田春美 「かめれおんの時間」より
今月号の「花椿」に載っていた詩なのです…ちょっと気になります。
好きな感じの言葉遣いです。
上の引用は出だしの部分なんですが、「おもしろい生きもの」っていう言葉の選び方にしびれました。恋愛の隠喩か感興の追求か…どちらにしても極個人的な貪欲さを、屈託のない言葉でユーモラスに綴っているあたり。まあるくてちょっといじわるで…いいなぁ。
ほかにも何篇か掲載されていて、どれもいいなぁ。んむむ。
あらためて言うのもなんですが、文節の切り方とか句読点の打ち方とかひらがなの使い方とかで、文の印象ってがらっと変わりますよねぇ。文才のあるひとって、そのへんの選択のしかたが上手いな~と、つくづく羨ましくなります。いいなぁ。
なんか、「いいなぁ」しか出て来きませんが、いいんです。
にきあの本棚に詩集といえば北原白秋しかないんですが、どうやらこの「かめれおん」君が白秋の隣にやって来そうです。
関係ないけど、小さい秋。
てゆーかもう冬か。
てゆーかもう冬か。
0 件のコメント:
コメントを投稿