2008年8月9日土曜日

キレがないのにコクもない、くせになる味~『鈴木の人』~

北京五輪始まったんですね~。昨夜は友達と飲み歩き、今朝になってTVみて「あ、開会式」てな具合に気付きました。以上、にきあのオリンピックに対する関心はここまで。

今日は一日読書の日。アマゾンで注文した塔島ひろみさんの本が届いたので。
『鈴木の人』にざっと目を通そうとパラパラめくり、めくり・・・気がつくとがっつり読み込んでて、はや中盤に!面白すぎて盛り蕎麦をすするようにツルツル読めてしまいます。
いいなぁ。
慌てて読書の友(冷たい麦茶とばかうけ)を準備し、空調の一番いい塩梅なポジションに陣取り、心ゆくまで読みふけりました。

根拠がわからないゆえにすごくわかりやすい「鈴木の歴史」、日本全国の鈴木さんの名所を訪ねるマップ、えらい鈴木さんヒストリー、鈴木文学への誘い、鈴木あんぱんの食べ歩きeto...
鈴木を多角的に真面目にばかばかしく掘り下げ、読み終わったときには軽く鈴木博士(固有名詞ではなく、鈴木についての博士)になったかのような錯覚を抱かせる、偉大なる暇つぶしの本です。
とくに「鈴木座談会」で、どうせみんな鈴木なんだからと、5人の鈴木さんのうちどの鈴木さんの発言か分からないまま一絡げでくくり、しかもそれで全然支障がないという、鈴木さんの個性である「個性のなさ」を実証したあたりは、見習いたいと思いました。どう活かすかわかんないけど。

鈴木ではないにきあは、「ああ、わたしも鈴木だったらなあ」とは思わなかったけれども、「鈴木は、いい。」となんだか一昔前の広告コピーのようなシンプルな感動をいただきました。

どうか塔島さんがもっともっと人口に膾炙されますように。
図書館の蔵書にも加わりますように。
面白かったー。

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